前の記事「山岳会に入会するメリット・デメリット」は下記のURLからご覧いただけます。
すっかりアイスクライミングの季節になりましたね(笑) 最近、雨が降らずブログを書けないでいましたが、 前回の続きを。
どうして実力が思ったほど身に付かなかったと感じたか。それは、単に連れていってもらっていたからです。先輩方がリード(先行)し、後から自分が(フォローで)ついていく。
後からついていっているのだから、登れているように感じるかもですが、リードとフォローでは、クライミングの際のプレッシャーが全く違います。
それ以前に、例えばアルパインであなたがCLであれば、準備段階では、ギアの取捨選択、天気、ネット情報などからルートのウェブザベーション、エスケープルートの確認、登山届の作成、システムについての熟考…etc。
山行中は、ルートファインディングや天気、成員とのコミュニケーション、時間管理などなど、クライミングという”登る行為”以外にも沢山のことに、きっと気を配ることになると思います。
先輩から声をかけられ、先輩が行きたいところに、ほとんど下調べもなしについていく。先輩がカーナビの役目になってしまって、道は覚えないし、必要な準備も自分のことだけ。酷いと先輩から「これとこれと持ってきて」とイチイチパッキングの指示をされないと準備できないなんてことも…。これでは、「山の実力」は、上がりません。
決して連れていってもらうこと自体が、悪いということではないのです。ルートを知っている人に教えてもらう意味で、安全に山行をこなすため、初心者・初級者のときに初見のルートに経験者と入るのは、必要なことだと思います。
ただ、おんぶにだっこということではなくて、ある程度、自立していなくては、本当に切羽詰まった時に、どうしようもなくなってしまう。それにリードの方が絶対的に楽しいというのも理由です(笑) リードをしたいがために、全体的な山の実力をつけておく必要があると自分は思います。
なので、K山岳会にも入会しました。。。(つづく)
さて、前回の記事で挙げた山岳会に入るメリットについてですが、それぞれの項目で詳しく書きたいと思います。
・新しい出会いがある
これは単に山岳会に入ったから、会う人間の数が増えたということだけではなくて、自分の場合、ザイルパートナーを見つけることができました。これは、自分と同等レベルの人間でないとあまり意味がありません。同じくらいのレベル感の人と登ると、自然と自分で色々を考えたり、やらなくてはならなくなります。なので、実力も身に付きます。ふたりでトップアウトしたときの充実感は、先輩方に連れていってもらった山行よりも、全然グレードが低いのに、かなり強かったです。
・技術や知識を教えてもらえる
山岳会の多くは定期的な講習会を行っているはずです。雪上訓練やロープワーク講習、レスキュー訓練、アイゼントレーニングなどなど定期的に行っていますので、ある程度基本を教えてもらうことができると思います。基本的にガイド山行では、そういったことは教えてもらえないので、危険ですがひとり独学するか、安全なのは、やはり山岳会の先輩から教えてもらうになります。
・豊富な情報に触れられる
山の技術は、新しいものや古くても最近になって良しとされるもの、外国のもの、世界基準で統一されようとしているものなど、年々変化しているようです。会の中にガイドさんなどいれば今、なにが安全で正確か、そういったガイドの講習で得た、最新の情報に触れることができます。また、これは情報というのとは、少し違うかもしれませんが、山岳会だと自分が山行を計画したときに先輩方に見ていただくことができ、アドバイスをもらえて勉強になります。
・装備を貸してもらえる
自分にはどんな道具が合うのかな?お金があればいっぱい買っていっぱい試せますが、一つ一つ高い山の道具なかなかそういう訳にはいかないですよね。会のみんながもっている道具を貸し借りして、試してみることで近道できます。中にはメーカーからサポートを受けている方がいますので、譲ってもらったり、最新のものを安く購入できたりします。
・高度な山行に参加できる
会の実力者に連れていってもらうことで、難易度の高い山行の経験を積めます。自分は、海外山行に連れていってもらったのは、本当に大切な経験になりました。やはり山岳会に入っていて良かったという瞬間ですね。
・山小屋の営業や登山道整備などの活動に参加できる
会の中に山小屋経営をしている方や運営に関わる方がいればお手伝いさせてもらえます。なかなか貴重な経験になるので、興味があれば人が基本的に足りない業界なので重宝されます。歩荷などキツい側面もありますが。
簡単でしたが、次回はデメリットにも触れたいと思います。