肩を痛め、いつも使っている弓が全く射てなくなりました。

弓の強さはポンド(#)で表されるのですが、昔競技にも少し出ていた頃48#を使用していました。

そこから62#→58#→36#→40#→45#そして今回入手したのが28#。

今の所62#がピークです。

そこから58#に落としたのは、練習量が減って62#を射ち続けるのが厳しくなったので、少し落としました。

その後10年近いブランクの後で再開時に36#から再スタート。大きくポンドダウンして慎重に鍛え直し。

今回の28#は自分でも信じられないぐらいの弱弓ですが、28#でさえ肩が痛んで射てなかったので、左右の腕の役割を逆にして、左利きの人と同じ射ち方(左射ち)を練習することにしました。

射つ動作自体もぎこちないですが、クイーバー(矢筒)から矢を取り出し矢を弓につがえる、射つ以外の動作全てが予想以上にぎこちなく、笑ってしまいます。

長く弓を射ってきたので、すっかり忘れていた初心者の頃の気持ちを思い出しました。これはワークショップで射ち方を伝える際にプラスになるはずです!

前回の弓ワークショップ動画

早く今まで通り右射ちに戻したいのですが、ちょっとずつ慣れてきた左射ちをもっと練習したくもあります。

せっかくなので、左右どちらでもしっかり当たる様にしますね♪

先日、弓を射つことにフォーカスしたワークショップを行いました。オリンピックスタイルのアーチェリーであれば教えてくれる所は色々ありますが、サバイバルシチュエーションで自作する様な原始的な弓の射ち方や、当て方を教えてくれる所は、珍しいのではないでしょうか?

参加者の方は、これまでの弓制作ワークショップで自作した弓を使う人や、ネットで気になった弓を購入してくる人などいろいろいましたが、今回のワークショップのポイントは「サイトの無い弓でもしっかり当てられる様になる!」なので、基本的にはどんな弓でも共通するのはサイトが無い事です。

今回の参加者はみんな上手くなりましたよ〜♪

座学もほぼ森の中!

的は朽ちかかった切り株や、廃棄されていたゴミ(ポリタンクなど)、風船を今回は使いました。使用したゴミは回収して帰るので、環境の改善にも貢献しています♪風船は当たるといい音を出しながら割れるので、当たったことを周囲にアピールできるしなんかテンション上がります(笑)

2日目の午後は森の中を全員で移動しながら、安全に射てる場所を探し、一本の矢で勝負します。全員との一発勝負です!これは、ロービング とも呼ばれる練習で、フィールドアーチェリー競技にも通じます。この練習で得るものは多く、・距離読み・平地だけでない様々な環境の中での射・一発勝負に怯まない強いマインドだけでなく、なにより安全の確保を意識する様になります。

的周辺は安全か?的周辺に矢を弾く硬い岩などが無いか?十分なバックストップがあるか?自分の前方(矢の通り道)に人がいないか?斜面などの不整地であっても安全に射てるだけの安定を確保できているか?移動間に弓や矢に破損はないか?などなど考えることは非常に多いですが、これは本来アーチャーが矢を射つ度に常にチェックすべき事項です。しかし、管理された射場だけで射っているとついつい疎かにしがちであり、それが重なり考えることさえしなくなりがちな重要な項目なのです。自分の感覚と頭を使う事を忘れてはいけません!

なんと、弓が折れるまで射ち続けた猛者もいました!!

お疲れ様でした。また一緒に射ちましょう♪

矢には相反するとも言える2つの宿命(?)があります。1つ目は、「弓矢という道具の命中精度の大部分を矢が担っている」事です。そう書くと弓本体を軽視しているかの様に思えるかも知れませんが、そうではありません。弓矢は基本的に複数の矢を1本の弓で射ちますので、弓は同じものを使います。それに対して矢は複数本射つということは、全ての矢を同じクオリティやコンディションに保っておかないと、高い射撃精度は求められないからです。安定した命中精度を実現させるためには、高い「同一性」を求められるのが矢なのです。

2つ目の宿命は、「矢は消耗品である」という事です。昔の戦であれば、多くの矢が使い捨てになったでしょう。海外で行われるハンティングの際も、獲物に命中しても外れても、矢が破損することは珍しくありません。競技であれば簡単に壊れることは少ないですが、それでも的を外したり、継矢と言って的に刺さっている矢に命中させると壊れることもあります。それは上手くなればなるほど発生しやすい現象ですので、やっぱり消耗品なんです。


ですから、状況や競技スタイルで違いはありますが、1〜2ダースぐらいは全く同じコンディションの矢を揃えておきたいものです。

矢が自分の思った所に当たらなかった時、自分自身のミスだったのか?それとも、道具(矢)が悪かったのか?
矢がキチッと同じコンディションで揃っていれば、そんな事を考える事無く、自分の技術向上に務めることが出来ます。本気で上手くなろうとした時には、良い道具を使うことが上達の近道です。

自分で矢を組み上げたり、一から作っている時は、綺麗に飛ぶように、よく当たるように願いを込めながら丁寧に作ります。その矢を射つ際は当たって欲しいという思いと、壊れてしまう覚悟を持って、弓に番(つが)えます。
その後〜発射を終えるまでは、そのような思いは「雑念」となりますので切り離しますが、長く使ってきた矢ほどその1本1本にはいろんなドラマが詰まっていますので、クイーバー(矢筒)から抜き出した時は感慨深いのです♪

矢の素材は、木や竹などの天然素材からアルミに移行し、近年競技ではカーボンやカーボンとアルミの複合材が主流になっています。
僕はどれも使いましたが、アルミ矢が一番使用頻度が高いです。理由は、耐久性があり、高い均一性と安定した射ち心地で、比較的安いから。

僕は、海外のショップから矢を構成するパーツを購入し、自分で組み上げます。矢尻(=ポイント)、シャフト、羽根、ノックを自分の好きなタイプや色を選択しまとめて購入する事が多いです。
それらのパーツが到着すると、羽根を自分の好きなサイズや形にカットしてから作り始めます。



こうやって20年以上自分で使う矢は作っていますが、サバイバルの観点からは、パーツを買ってきて組み上げるのではなく、自然界やもっと身近なものから採取して矢を作りたいとも思っていて、アルミ矢作りと同時進行で、いろいろ作ってきました。この辺りは「弓矢製作ワークショップ」の理念に共通します♪
https://souunit3.com/ワークショップ/2/

シャフトの素材としては木や竹(=笹)を使うことが多め。木も竹も実際に作ってみると、竹の方が作りやすく、完成品の性能も高いと感じます。もちろん、入手できる素材次第でその辺りは変わってくるでしょうが、自分で試した範囲ではそうでした。

日本各地の戦国大名が、自分の領内に笹をたくさん植えて戦に備えたのも同じ思いからでしょう。木よりも笹の方が成長も早いので、たくさんの矢を準備するにも向いていますしね。


海外の資料には、河原に生える「葦」を使った矢も登場し、優秀な矢になると書いてありますが、日本の葦を使って試した結果は、圧倒的に強度不足でした。
特別な製法があるのか?日本の葦とは強度が違うのか?は、まだ判明していませんが、笹以上に大量に生えると思える葦が優秀な矢になるならありがたい!
しかし、日本国内で葦の矢がポピュラーでない以上、日本では葦よりも笹を使った矢の方が明らかに良いのでしょう。そうでなかったら、大量の矢が必用とされていた戦国時代には、葦の矢も使用されていたでしょうし、その記録を目にする機会がありそうですから。


このブログを読んでくれている方は、サバイバルやブッシュクラフトに興味がある人が多いと思います。「〇〇で作った矢が良かった!」「〇〇が良いらしい!」など情報や経験があれば、ぜひ教えてください♪

今月最後の週末には、弓矢制作ワークショップが開催され、また新たな矢が誕生します。受講生の方々がどんな矢に仕上げるのか?それを見るのが今から楽しみです♪

5月に弓制作ワークショップの初回を行いました。その結果と受講生の希望もあり、都内(ナイフ制作ワークショップでお馴染みのハマラボ)で弓製作のみの1日コースを開催することになりました。。近距離での試射は行いますが、基本的には午前中から夕方まで弓本体と矢を集中して作ります。

作る弓は2日コースと同様、ホームセンターで手に入るものを使って弓を作ります。ホームセンターは、都市部にも郊外にもありますので、乱暴な言い方をすると日本中どこにでもあると言えます。入手が容易であるということはサバイバルでも重要な要素。その手に入りやすい材料や道具を使って弓と矢を作ります。その過程で弓矢の仕組みや矢を綺麗に飛ばすポイント、安全のために押さえるべき要所を学びます。単に矢を飛ばすだけなら子供でも弓矢は作れますが、矢を綺麗に正確に飛ばすには知るべき事や必要な加工が存在するのです!

2日コースでは少し含まれている「射つ」パートですが、それは別のコースとして「射つ」に専念する日を設けます。その際に安心して自信を持って使える自分の道具をまずは作りましょう。

【開催日程】

7/18(日) 9:00〜17:00

【開催場所】

東京都江戸川区(ハマラボ)

【講習料】

¥20,000(講習費、保険料、材料費、消耗品、消費税)

【持ち物】

汚れてもいい服装

安全靴またはスニーカー(サンダル等肌が出ている靴は不可)

手袋(革手袋が好ましい)

ナイフ(折りたたみ式やカッターナイフも可)

スプレーペイント(弓塗装のため、お好みの色)

シューティンググラスなどの眼保護用ゴーグル

印鑑(三文判可)

【定員】

8名

参加希望者はオーダーフォームへ必要事項を記入し、濱田(下記アドレス)へメールをお願いします。

hamada@sou-inc.com

基本的に先着順で対応させていただきます。

【オーダーフォーム】===============

氏名:

ふりがな:

住所:

電話番号:

メールアドレス:

生年月日:

性別:

==============================

*記載していただいた個人情報は、ワークショップ開催時に加入する傷害保険以外には使用しません。ご本人の同意がなければ第三者に個人情報を提供することもございません。取得した個人情報は管理責任者を定め、紛失や漏洩などが発生しないよう積極的な安全対策を実施いたします。

先週末、弓制作ワークショップが開催され、無事に終了しました。

このコースは初めてだったので、時間配分や説明が不十分な部分もありましたが、全員弓と矢を完成させることができました。

弓の材料は塩ビパイプです。予想が当たった人はいますか?

塩ビパイプは、100℃辺りで軟化を始め180℃ぐらいになるとフニャフニャになります。その特徴を活かし、温めて加工していくのです。

塩ビパイプは、手軽に安価に弓を作る材料として海外では人気の素材ですが、加工方法は幾通りかあり、使用するジグ(補助道具)はさらに独自性が出てきます。

今回のワークショップではサバイバルの観点から、なるべく道具の数が少なく、なるべくシンプルなジグを使用することと、完成した弓の性能と安全性のバランスを考えてあります。

ワークショップでは初めてのチャレンジだったので、難しいと感じた人も多かったかもしれませんが、2本目以降はぐっと簡単になり、仕上がりも良くなります。いろんなスタイルの弓を作りたくなると思いますよ♪

ワークショップに参加された皆さん、お疲れ様でした。

今回参加できなかった方、次期開催を楽しみにしていて下さい。

また、弓を作るだけに絞った1日コースを都内開催、射つことに集中した射つだけコースなども企画中です!

スケジュールの決定をお待ち下さい。

ワークショップの発表から時間がたちましたが、ついに今週末弓制作ワークショップが開催です!

ずっと楽しみにしていただいている方、逆に今週末が開催日だったことを忘れてしまっている方もいるんじゃないでしょうか?少し前に見た天気予報では2日とも雨っぽかったんですが、今日見たら日曜日はなんとか降らずに済みそうです。

雨つながりで、「弓と雨」の話をします。

オリンピックスタイルの競技アーチェリーは、イギリスが発祥で紳士のスポーツです。服装も少し前までは男性は白のスラックスと決まっていたりしました(今でもジーンズはNG)。そんな紳士のスポーツという格調高くも少し軟弱なイメージ(偏見です!)とは逆で、試合は雨天決行なんです!極寒でも灼熱でもです!

競技に出るつもりがない人はどうでもいいことのように聞こえると思いますが、この事をよく考えてゆくと、アーチェリーの競技で使用する道具である弓と矢は、とうぜん全天候型であり濡れても平気だということです。

もちろん、伝統的な製法で作られた弓だと例外もありますが、現在競技やハンティング用として作られた弓矢は、基本的に濡れても大丈夫なんです。僕も冷たい雨が降りしきる中で弓を射ったこともありますし、炎天下で弓の温度が上がりすぎることを防ぐために水に漬けたこともあります。

濡れた後は使用後のメンテナンスは必要ですが、雨天使用が可能というだけでなんかタフなイメージがでませんか?

ワークショップで作る弓も雨天使用可能です♪予報に反して天候が悪化しても野外で射てるので、安心してください。

ヤジリは「鏃」とも「矢尻」とも書きますが、英語では「Arrowhead」です!矢の頭ですよ!イメージが逆ですね。

そんな鏃は太古から極めて多くの種類が生まれてきました。
・鉛筆の先端のように、ただ尖っているもの
・矢印の形をした、イメージ通りのもの

この2種類は王道ですが、火を点けて飛ばすもの、笛付きなども昔はポピュラーでした。中には鏃なのに尖っていないものもありますし、鏃に銃弾を仕込むものまで作られています!
その他も数限りない形が大きな期待と共に生まれ、そしてその多くが夢見たほどの成果がなく消えていきました。
鏃は、弓矢を構成する全パーツの中で、一番多種多様で入れ替わりも激しいのではないでしょうか?
現代でさえ、ハンティング用として新しいモデルが登場し続けています!

※日本国内では(弓)矢による狩猟は禁止されています!

弓の性能がどれほど上がろうと、矢のシャフトの素材が進化しようと、それは鏃を活かすためのものに過ぎません。獲物、昔の戦いであれば敵兵でもありますが、鏃が相手に働きかけ効果が発生するのです。鏃は小さな部品ですが、本来弓の存在意義の全てが詰まっていると言っても過言ではありません。人々の生活と希望も詰まっています。戦であれば戦っている人の栄誉や、果ては一国の行く末を左右することもありました。
矢を手にとった時、小さな消耗品である鏃に込められたものを感じてみてください。

矢羽根の素材は、天然の鳥羽→プラスチック→ビニール→フィルムと変化してきました。
プラスチック製のハードベインと呼ばれるスタイルは今日ではほとんど見られなくなりましたが、他の3種類は全て今でも使われています。
それぞれの素材は、どれもメリットとデメリットがありますので、そこに目を向けても面白い違いと人の工夫の歴史が感じられるのですが、そもそも矢羽根はどの様な原理で矢の飛翔を安定させることに貢献しているのか?根本的な部分を知ってみましょう。

前回のブログで、「矢羽根は軽いブレーキをかける事が矢の安定を生む」と書きました。その効果は「Drag=ドラグ」と呼ばれるもので、直訳は引きずるという意味です。その名前がしっくりくるか否かは人それぞれでしょうが、前回紹介した、空気抵抗による軽いブレーキ効果を矢の後方に与える事で矢に安定した直進性を与えるものです。

矢を安定させるもう一つの効果は「Spin=スピン」と呼ばれるものです。コレはコマが回転している間は安定しているように、矢を回転させることで安定を得る方法です。銃弾も散弾銃以外は基本的に同じ原理で弾を回転させ安定を得ますが、回転を得る方法は矢と違います。銃の場合は銃身内にライフリングと呼ばれる螺旋状の溝が掘られてあり、銃弾がその溝に食い込みながら発射されることで 回転を受け取るのです。矢の場合は矢羽根の空気抵抗で回転を発射された後から得ます。ですから、シャフトに対して羽根を付ける角度を変えることで、矢の回転数を変化させることが可能です。

二枚の写真を比べてみると、ほとんど真っ直ぐ羽根が付いている左側に対して、右の写真では羽根の角度が強いのがわかると思います。
スピンの効果を得ようと羽根に角度を付けると、スピン効果と同時に空気抵抗が増すのでドラグ効果も高まります。

おさらいすると、綺麗な矢の飛翔には矢羽根が重要で「ドラグ」と「スピン」の効果を生むことができる。ということです。

今回は、矢を構成するパーツとその役割を紹介します。

前回のブログで矢の素材について触れましたが、それはシャフトや矢柄(ヤガラ)と呼ばれる棒状の主要部分の事です。
矢を構成するその他の基本的なパーツとしては、シャフトの先端に鏃(ヤジリ)=ポイントが付き、シャフトの後部には矢羽根(ヤバネ)=フェザーが付き、後端には弦を挟み込み位置を固定するノック=矢筈(ヤハズ)と言われる小さい二股のパーツが付きます。

当然矢は弓から発射時にエネルギーを受け飛び出すのですが、鏃と羽根が付いていなければ綺麗に飛びません(例外はあります)。
矢が綺麗に飛ぶ基本的な仕組みは、弓から受けたエネルギーを重い鏃が一番蓄えて射出されます。ただそれだけでは、矢が横を向いて飛ぶことも多く不安定なので、まっすぐに飛ぶように後部に羽根を付け空気抵抗を増やし、矢の方向性を保ちます。凧に足を付け安定させるのと似ていますね。

これが矢を綺麗に飛ばす基本メカニズムです。おさらいすると、鏃が牽引し、矢羽根が軽くブレーキをかける事で安定を得るのです。どちらが欠けてもいけません。

次回は、矢羽根の役割についてさらに踏み込んでみましょう。