矢羽根の効果

矢羽根の素材は、天然の鳥羽→プラスチック→ビニール→フィルムと変化してきました。
プラスチック製のハードベインと呼ばれるスタイルは今日ではほとんど見られなくなりましたが、他の3種類は全て今でも使われています。
それぞれの素材は、どれもメリットとデメリットがありますので、そこに目を向けても面白い違いと人の工夫の歴史が感じられるのですが、そもそも矢羽根はどの様な原理で矢の飛翔を安定させることに貢献しているのか?根本的な部分を知ってみましょう。

前回のブログで、「矢羽根は軽いブレーキをかける事が矢の安定を生む」と書きました。その効果は「Drag=ドラグ」と呼ばれるもので、直訳は引きずるという意味です。その名前がしっくりくるか否かは人それぞれでしょうが、前回紹介した、空気抵抗による軽いブレーキ効果を矢の後方に与える事で矢に安定した直進性を与えるものです。

矢を安定させるもう一つの効果は「Spin=スピン」と呼ばれるものです。コレはコマが回転している間は安定しているように、矢を回転させることで安定を得る方法です。銃弾も散弾銃以外は基本的に同じ原理で弾を回転させ安定を得ますが、回転を得る方法は矢と違います。銃の場合は銃身内にライフリングと呼ばれる螺旋状の溝が掘られてあり、銃弾がその溝に食い込みながら発射されることで 回転を受け取るのです。矢の場合は矢羽根の空気抵抗で回転を発射された後から得ます。ですから、シャフトに対して羽根を付ける角度を変えることで、矢の回転数を変化させることが可能です。

二枚の写真を比べてみると、ほとんど真っ直ぐ羽根が付いている左側に対して、右の写真では羽根の角度が強いのがわかると思います。
スピンの効果を得ようと羽根に角度を付けると、スピン効果と同時に空気抵抗が増すのでドラグ効果も高まります。

おさらいすると、綺麗な矢の飛翔には矢羽根が重要で「ドラグ」と「スピン」の効果を生むことができる。ということです。

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