こんにちは。梅雨で服が乾かなくて、1週間同じズボンを履き続けて仕事してました齋藤雄太です。さすがにバレたみたいで、週の後半は同僚の視線が痛かったです。

 梅雨といえば前線が非常に活発ですよね。大雨の7月3日、甲府の友人を心配しメッセージを送ったのですが「山梨はこういう時、山が守ってくれるから」と下の画像とともに返信がありました。雨雲が南アルプスを境に山梨を避けています。山梨の人にとっては守神的存在のようで、南アルプスをさらに好きになった瞬間でした。

 さて、この記事を書いている今日はオリンピックを直前にして4回目の緊急事態宣言が、翌週月曜日に発令予定だとメディアで報じられて2日目です。記事自体3ヶ月ぶりに書くわけですが、山に行けないフラストレーションも相まってコロナに関して色々言いたいことがあります。が、ここではジャンルが異なりますし、暗い話題ですし、愚痴になってしまいそうだから、やめます。

 正直なことを言うと、山のことよりも最近は政治について興味というか違和があり、毎週末梅雨で山に行けないからか考えるうちにトレーニングの時間を削って本を読むようになってしまいました。ただでさえ怪我でクライミングに取り組めず、ローカルエンヂュランスの体力トレーニングですら十分に積めない状態なのに、これ以上は体力維持できなくなるばかりか、今後習慣化して取り組めなくなるようで、とても気がかりなレベチですw

 にも関わらず本を読むのは、恐らく山を生業としてる先輩や仲間の話を多少聞いたことと宣言によって引目に感じ山を登れないでいる人たちの心の凋落が気になるからです。政治の場当たり的な対応とそれに対する世論の声が大きくなったために2転3転する内容にどうしても納得できなくなってしまったのだと思います。…おっと、動もすると脱線しがちですね。

 山岳会だから活動できる山行があり、そこには多少ジャンルが異なるにせよ嘘でも共通の認識をもつ島宇宙が作り出せるので、自分の中でまだまとまっていませんが、1つのイデオロギーになりうる側面があるように思います。

 現在の活動内容や装備、食事などなど山に関する話すべき話題というのはあって、書こうとpcに向かったわけなのですが、どうも取り止めのない話になってしまいました。今度は僕にできる初級的な山のタクティクスに関しての話題について書かせていただきたいと思います。

それでは、また次回。

すっかり春…いや初夏?になりました。前回の続きを思い出すのが困るほど、時間が経ってしまいました。

今年は、故障に悩まされ、なかなか思うような山行ができないでいましたが、その分、自分が今まであまり取り組めなかったクライミングに力を入れられるようになりました。

さて、前回の続きから…K山岳会に入会したのは、「自分で行う」というところに焦点を当てたかったからです。Y山岳会では、あまりにも周りのレベルが高すぎて自分の考えや行動を自分で選択するという余地がなく、登っているというよりは、登らせてもらっているに近い形でした。そこで、山のレベルやルートの難易度は、下がりますが、K山岳会に入会し、雪稜歩きやマルチピッチのシステム、レスキューなどを例会や定期講習で学びました。

また、周りのレベル感は、Y山岳会よりも低いので、自分で考えないと登れず(そもそも山に入るのに大前提の話ではありますが汗)、習得した基礎をアウトプットする機会が幾度もありました。

しっかりした基礎作りの目的で入会したので、初心者・初級者の難度の山行もとても充実し、やった感に溢れていました。何よりも年齢が近く、登攀力や経験値が近しい方と廻り逢い、ザイルパートナーを組めたことが何よりの成果になっています。(続く)

前置きが長くなってしまい、どっちが本題だか分からなくなってきましたが、この記事では、山岳会の入会のデメリットについての話に入ります。では、デメリットそれぞれについて、説明したいと思います。

・お金がかかる
山岳会に入会するとなると、毎月の会費や山岳連盟が提携する保険に入るため、お金がかかります。私が入っている山岳会でいうと会費が1000円/月くらい。保険は、色々とプランがありますが、5000円~10000円くらい。また、これ以外に海外遠征や消耗品などの購入のためにお金を集めるケースもあります。例えば、将来予定している海外遠征のために月に数千円ずつ積み立てたり、ガスや会山行で作る鍋の食材費などなどかかります。

・登山届などの提出が義務となる
個人で登山を楽しむときは、登山口やコンパスなどのWEBサービスを利用して、登山届けを出される方がほとんどかと思います。しかし、山岳会に入ると、その会特有の方法で登山届を提出するようになります。その方法は様々で、Y山岳会では、LINEのグループに「いつ・どこを・誰と・どんな装備で」入山するかをメッセージで前日までに送信します。K山岳会は、会独自のエクセルベースの登山届に詳細に入力し提出します。Y山岳会は3分くらい。K山岳会だと30分くらい作成までかかり、PC操作が苦手な私は、ぶっちゃけ結構しんどいです。

届けを作るのは所属の岳連に月単位で山行を報告する義務が会長などの役員にあるためという事務的な側面もありますが、山行のPDCAサイクルを回すための良い手段となるだけではなく、万が一の際には、捜索や発見が容易になります(情報の少ない遭難の捜索は、かなり骨が折れます)。また、経験豊富な先輩やパーティーに行動計画を言語化し、一律の情報として共有することで、自分の行動計画や考えが正しいかどうか、スクリーニングにもなり、安全性を確保しやすくなります。

・登山に規制や制限がかかる場合がある
会独自のルールやパーティーの技術レベルによって登れない山があります。「先輩が行ったことがないから、入ってはいけない」とか「登るには経験が足りてないよ」とか、会長や先輩の方の判断により、登れない場合があります。会に入ると、自分が登りたい山を登れないこともあり得ます。

・責任が発生する
会に入ることで、色々な責任が生まれます。事故を起こしたら報告する義務はもちろん。山を登るときのルールやモラルへの十分な意識や配慮が必要になります。それまでの個人での山行のそれとは、少し意味合い的にも違うかもしれせん。自分のせいで、会のみんなが山を登れなくなってしまわないように気を付けなくてはいけません。

・例会がある
毎月一回くらい例会があります。その月の訓練や会山行の話をします。特に大事な話がなければ世間話をします。欠席もできますが、極力出るように言われるので、仕事や何かで行けないと少し気を使ってしまいます。

・必ず自分がしたい山行とは限らない
会山行や先輩から誘われ、付き合うということもあります。または、歩荷要員ということもあります(笑) そんな時は、笑顔で引き受けましょう!

いかがだったでしょうか?ざっと、デメリットについてお話させていただきました。山業界は、狭いので人間関係が大事になり、人の目が気になったり、もしくは、山を登るに当たっての手続きなどが、面倒なことも多いです。しかし、安全性の確保に繋がる要素や人との繋がりを持つこともできるので、今回挙げたデメリットは、初心者・初級者にとっては、メリットにもなり得ます。

楽しく山登りをするだけではなく、安全を担保できる技術や知識、意識を持ち、経験を積んでいければ最高ですね!

前の記事「山岳会に入会するメリット・デメリット」は下記のURLからご覧いただけます。

https://souunit3.com/2020/12/09/%e5%b1%b1%e5%b2%b3%e4%bc%9a%e3%81%ab%e5%85%a5%e4%bc%9a%e3%81%99%e3%82%8b%e3%83%a1%e3%83%aa%e3%83%83%e3%83%88%e3%83%bb%e3%83%87%e3%83%a1%e3%83%aa%e3%83%83%e3%83%88/

すっかりアイスクライミングの季節になりましたね(笑) 最近、雨が降らずブログを書けないでいましたが、 前回の続きを。

どうして実力が思ったほど身に付かなかったと感じたか。それは、単に連れていってもらっていたからです。先輩方がリード(先行)し、後から自分が(フォローで)ついていく。

後からついていっているのだから、登れているように感じるかもですが、リードとフォローでは、クライミングの際のプレッシャーが全く違います。

それ以前に、例えばアルパインであなたがCLであれば、準備段階では、ギアの取捨選択、天気、ネット情報などからルートのウェブザベーション、エスケープルートの確認、登山届の作成、システムについての熟考…etc。

山行中は、ルートファインディングや天気、成員とのコミュニケーション、時間管理などなど、クライミングという”登る行為”以外にも沢山のことに、きっと気を配ることになると思います。

先輩から声をかけられ、先輩が行きたいところに、ほとんど下調べもなしについていく。先輩がカーナビの役目になってしまって、道は覚えないし、必要な準備も自分のことだけ。酷いと先輩から「これとこれと持ってきて」とイチイチパッキングの指示をされないと準備できないなんてことも…。これでは、「山の実力」は、上がりません。

決して連れていってもらうこと自体が、悪いということではないのです。ルートを知っている人に教えてもらう意味で、安全に山行をこなすため、初心者・初級者のときに初見のルートに経験者と入るのは、必要なことだと思います。

ただ、おんぶにだっこということではなくて、ある程度、自立していなくては、本当に切羽詰まった時に、どうしようもなくなってしまう。それにリードの方が絶対的に楽しいというのも理由です(笑) リードをしたいがために、全体的な山の実力をつけておく必要があると自分は思います。

なので、K山岳会にも入会しました。。。(つづく)

さて、前回の記事で挙げた山岳会に入るメリットについてですが、それぞれの項目で詳しく書きたいと思います。

・新しい出会いがある
これは単に山岳会に入ったから、会う人間の数が増えたということだけではなくて、自分の場合、ザイルパートナーを見つけることができました。これは、自分と同等レベルの人間でないとあまり意味がありません。同じくらいのレベル感の人と登ると、自然と自分で色々を考えたり、やらなくてはならなくなります。なので、実力も身に付きます。ふたりでトップアウトしたときの充実感は、先輩方に連れていってもらった山行よりも、全然グレードが低いのに、かなり強かったです。

・技術や知識を教えてもらえる
山岳会の多くは定期的な講習会を行っているはずです。雪上訓練やロープワーク講習、レスキュー訓練、アイゼントレーニングなどなど定期的に行っていますので、ある程度基本を教えてもらうことができると思います。基本的にガイド山行では、そういったことは教えてもらえないので、危険ですがひとり独学するか、安全なのは、やはり山岳会の先輩から教えてもらうになります。

・豊富な情報に触れられる
山の技術は、新しいものや古くても最近になって良しとされるもの、外国のもの、世界基準で統一されようとしているものなど、年々変化しているようです。会の中にガイドさんなどいれば今、なにが安全で正確か、そういったガイドの講習で得た、最新の情報に触れることができます。また、これは情報というのとは、少し違うかもしれませんが、山岳会だと自分が山行を計画したときに先輩方に見ていただくことができ、アドバイスをもらえて勉強になります。

・装備を貸してもらえる
自分にはどんな道具が合うのかな?お金があればいっぱい買っていっぱい試せますが、一つ一つ高い山の道具なかなかそういう訳にはいかないですよね。会のみんながもっている道具を貸し借りして、試してみることで近道できます。中にはメーカーからサポートを受けている方がいますので、譲ってもらったり、最新のものを安く購入できたりします。

・高度な山行に参加できる
会の実力者に連れていってもらうことで、難易度の高い山行の経験を積めます。自分は、海外山行に連れていってもらったのは、本当に大切な経験になりました。やはり山岳会に入っていて良かったという瞬間ですね。

・山小屋の営業や登山道整備などの活動に参加できる
会の中に山小屋経営をしている方や運営に関わる方がいればお手伝いさせてもらえます。なかなか貴重な経験になるので、興味があれば人が基本的に足りない業界なので重宝されます。歩荷などキツい側面もありますが。

簡単でしたが、次回はデメリットにも触れたいと思います。

前記事「山岳会のすすめ」URL

https://souunit3.com/2020/11/10/%e5%b1%b1%e5%b2%b3%e4%bc%9a%e3%81%ae%e3%81%99%e3%81%99%e3%82%81/

自分は父の繋がりで、運良く活動的な山岳会に入れました。父の知り合いだった会長に声をかけてもらい約1年半前にY山岳会に入会。若い方が多く所属し、比較的設立から短い会でした。

以前から山岳会に入りたい気持ちはありました。でも、自衛隊みたいな、体育会系みたいなイメージを勝手にもっていて踏み出せずにいました。

しかし、父の知り合いということもあって、比較的安心して、入会後のイメージも沸かないまま勢いに任せて入りました。

入会してみると会にはアルパインばりばりのCLが会長含め2名おり、自分の実力をひいき目なしで見て、非常に高度な訓練や企画に参加させてもらいました。時には勢いに任せた行動も大切ですね。

これは初心者の自分からしたら、本当に素晴らしい環境でした。なぜなら、憧れだったアルパインルート、グレード以上のフリーに挑戦するなどの経験をさせてもらうのみにとどまらず、東チベット未踏峰やネパールなどの海外山行という、とても貴重な経験をすることができたからです。

技術や知識も並行して教えてもらいながら、アドレナリンがドバドバでるような山行で充実し、東チベット未踏峰については、帰国後、雑誌数社に取り上げられ、チームとして講演、本の出版も行うなど、今思えば本当に貴重な経験をさせてもらいました。

山岳会にはじめて入ったこともあって、こういうものなんだと思っていましたが、山の友人たちにこの話をすると本当に羨ましがられます。特別な経験だったんだということが、最近になって分かってきました。

ただ、思ったほど実力はつきませんでした。

どうしてかというと、単に連れて行ってもらった山行が多かったからです。。。(次回へ続く)

さて、山岳会に入会するメリットとデメリットは、ざっと下のような感じです。次回は、それぞれについて説明させていただきます。

メリット

・新しい出会いがある

・技術や知識を教えてもらえる

・豊富な情報に触れられる

・装備を貸してもらえる

・高度な山行に参加できる

・山小屋の営業や登山道整備などの活動に参加できる

デメリット

・お金がかかる

・例会がある

・登山届などの提出が義務となる

・登山に規制や制限がかかる場合がある

・特定の人間関係が濃くなる

・責任が発生する

・必ず自分がしたい山行とは限らない

ブログの話をいただいてから、たぶん1ヶ月以上が経ったと思う。あのときは、まだ夏で半袖に短パンだった記憶がある。最近の天気予報じゃ、全国的に最高気温が20度を下回るようになってしまった。

最近はY山岳会のメンバーと小川山でクライミング。廻り目平下の駐車場に朝9時に集合。車の外気温計はこのとき8度。

今時期が最高かもしれない。涼しいから取りつきまでのアプローチでは汗もかかないし、岩に取りつけば陽射しがあって、風が少し吹いても十分暖かい。それに、なにより眼下には素晴らしい紅葉が広がって、快適そのもの。

本格的にはじめて1年くらいだけど、純粋にクライミングそのものを楽しめた。逆に言うと、それくらいしっかり秋になってしまっていた。

紅葉に包まれてクライミング

なにか書かないと、そろそろ怒られちゃうかも、なんて思いながら。でも何を書いたらいいのか。それも最初の記事だからなーと、実は結構悩んでいた。

報告がてら、近況などクライミングについて書こうかとも思ったが、「山岳会」について書いてみたいと思います。

なぜなら、YとKの2つに所属してみて、”山岳会”というのが分かって来たからです。

意外と「山岳会ってなに?」「どんなことをしているの?」「入会するメリットは?」という山岳会そのものについて、機能や目的を知らない方が多いと思ったのが書こうと思ったきっかけです。

何を隠そう、自分がそうでした。だって入らなくても山に行けるし、飲み会と変わらないような山岳会も多い。

講習や山で会った人たちに話を聞いてみると、結構そういう声は多く、先輩が行ったことのない山には行けなかったり、中には(半分冗談だとは思うけど)前評判ではアルパインクライミングばりばりの触れ込みだったのに、実際は介護ハイキングですよぉ~という話も聞いたことがある(笑)

そうなってくると、やりたいことはできないし、させてもらえない。これだけ聞くと「やっぱり山岳会は入らない方がいいのか。」と思う方もみえると思います。

あくまでも個人的な意見ですが、と一応逃げておきますが、山岳会への入会をおすすめします。

雑誌やTVではソロ山行がフューチャーされ、ライト&ファストが流行りとなるなか、なにを泥臭いことを言われそうですね。それでも初心者や初級者の方は是非と思います。

次回は山岳会の主なメリット、デメリットを挙げたいと思います。