先週末、ナイフ制作ワークショップの2期目が終了しました。

最終日は、グリップを仕上げ、シース(鞘)を作り、刃を研ぎ上げて終了となります。

1期のときは、グリップの仕上げ作業に時間がかかりすぎてしまい、全体的に研ぎの時間が少なめでしたが、2期ではグリップを丁寧に仕上げてから当日を迎えた人たちばかりだったので、比較的研ぎに時間を割けました。

とは言っても、「研ぎ」は教えることは少ない半面、実際に自分でやってみて慣れるための時間が沢山必要なので、今回の講習中だけでバッチリ腕が上がることはありません。それでも、重要なポイントを全員が理解することはできたんじゃないでしょうか?研ぎのレクチャーなのに砥石をほとんど使わず、#100の耐水ペーパーだけ!そして最後に秘伝のボロ布をちょっと使うだけで、ブッシュクラフトで使用するには全く問題ないレベルまで仕上げる事ができます。それを実演して見せた時にみた受講生たちの驚きの顔は、こちらが嬉しくなりました♪

ぜひ今後も練習して、せっかく作ったナイフを切れる状態に維持して下さい。

このワークショップは、単純に1本のナイフを作る(手に入れる)だけではありません。サンダーを使えば金属も樹脂も切って削ることができますし、ドリルで穴を開けることもできます。シース制作で使用した素材のカイデックスはナイフのシース以外にも、スマホやライトのホルダーも作ることができます。受講された方の新たなアイデアや作品の誕生を、楽しみにしていています。

合計3日間、お疲れ様でした。

すっかり春…いや初夏?になりました。前回の続きを思い出すのが困るほど、時間が経ってしまいました。

今年は、故障に悩まされ、なかなか思うような山行ができないでいましたが、その分、自分が今まであまり取り組めなかったクライミングに力を入れられるようになりました。

さて、前回の続きから…K山岳会に入会したのは、「自分で行う」というところに焦点を当てたかったからです。Y山岳会では、あまりにも周りのレベルが高すぎて自分の考えや行動を自分で選択するという余地がなく、登っているというよりは、登らせてもらっているに近い形でした。そこで、山のレベルやルートの難易度は、下がりますが、K山岳会に入会し、雪稜歩きやマルチピッチのシステム、レスキューなどを例会や定期講習で学びました。

また、周りのレベル感は、Y山岳会よりも低いので、自分で考えないと登れず(そもそも山に入るのに大前提の話ではありますが汗)、習得した基礎をアウトプットする機会が幾度もありました。

しっかりした基礎作りの目的で入会したので、初心者・初級者の難度の山行もとても充実し、やった感に溢れていました。何よりも年齢が近く、登攀力や経験値が近しい方と廻り逢い、ザイルパートナーを組めたことが何よりの成果になっています。(続く)

前置きが長くなってしまい、どっちが本題だか分からなくなってきましたが、この記事では、山岳会の入会のデメリットについての話に入ります。では、デメリットそれぞれについて、説明したいと思います。

・お金がかかる
山岳会に入会するとなると、毎月の会費や山岳連盟が提携する保険に入るため、お金がかかります。私が入っている山岳会でいうと会費が1000円/月くらい。保険は、色々とプランがありますが、5000円~10000円くらい。また、これ以外に海外遠征や消耗品などの購入のためにお金を集めるケースもあります。例えば、将来予定している海外遠征のために月に数千円ずつ積み立てたり、ガスや会山行で作る鍋の食材費などなどかかります。

・登山届などの提出が義務となる
個人で登山を楽しむときは、登山口やコンパスなどのWEBサービスを利用して、登山届けを出される方がほとんどかと思います。しかし、山岳会に入ると、その会特有の方法で登山届を提出するようになります。その方法は様々で、Y山岳会では、LINEのグループに「いつ・どこを・誰と・どんな装備で」入山するかをメッセージで前日までに送信します。K山岳会は、会独自のエクセルベースの登山届に詳細に入力し提出します。Y山岳会は3分くらい。K山岳会だと30分くらい作成までかかり、PC操作が苦手な私は、ぶっちゃけ結構しんどいです。

届けを作るのは所属の岳連に月単位で山行を報告する義務が会長などの役員にあるためという事務的な側面もありますが、山行のPDCAサイクルを回すための良い手段となるだけではなく、万が一の際には、捜索や発見が容易になります(情報の少ない遭難の捜索は、かなり骨が折れます)。また、経験豊富な先輩やパーティーに行動計画を言語化し、一律の情報として共有することで、自分の行動計画や考えが正しいかどうか、スクリーニングにもなり、安全性を確保しやすくなります。

・登山に規制や制限がかかる場合がある
会独自のルールやパーティーの技術レベルによって登れない山があります。「先輩が行ったことがないから、入ってはいけない」とか「登るには経験が足りてないよ」とか、会長や先輩の方の判断により、登れない場合があります。会に入ると、自分が登りたい山を登れないこともあり得ます。

・責任が発生する
会に入ることで、色々な責任が生まれます。事故を起こしたら報告する義務はもちろん。山を登るときのルールやモラルへの十分な意識や配慮が必要になります。それまでの個人での山行のそれとは、少し意味合い的にも違うかもしれせん。自分のせいで、会のみんなが山を登れなくなってしまわないように気を付けなくてはいけません。

・例会がある
毎月一回くらい例会があります。その月の訓練や会山行の話をします。特に大事な話がなければ世間話をします。欠席もできますが、極力出るように言われるので、仕事や何かで行けないと少し気を使ってしまいます。

・必ず自分がしたい山行とは限らない
会山行や先輩から誘われ、付き合うということもあります。または、歩荷要員ということもあります(笑) そんな時は、笑顔で引き受けましょう!

いかがだったでしょうか?ざっと、デメリットについてお話させていただきました。山業界は、狭いので人間関係が大事になり、人の目が気になったり、もしくは、山を登るに当たっての手続きなどが、面倒なことも多いです。しかし、安全性の確保に繋がる要素や人との繋がりを持つこともできるので、今回挙げたデメリットは、初心者・初級者にとっては、メリットにもなり得ます。

楽しく山登りをするだけではなく、安全を担保できる技術や知識、意識を持ち、経験を積んでいければ最高ですね!

焼鈍しで灰の中に埋めた鋼材を取り出す時は、いつも宝探しの気分を味わえます。灰の中に手を突っ込みゴソゴソ。硬く重い手応えを感じたら引っ張り出します。今回は鍛造といっても、素材作りですので、灰から出てきた姿はブサイクそのもの(笑)

ちなみに、この灰も自分で木や紙を燃やし作ります。灰を作り始めてから我が家のシュレッダーはお役御免となりました。

水洗いしたら、マジックで切り出すラインを書いて切り、削っていきます。ここから先の作業は、削り出しの工程とほぼ同じなので、細かい説明は省きます。工程が気になる方は過去ブログを覗いてみていただけると嬉しいです。

削り出しで作る時は焼入れを外注することもありますが、鍛造の時は焼入れも必ず自分でやります。

削り出しでナイフを作る時は、アウトラインを丁寧にケガキますが、鍛造の時はマジックでアウトラインを鋼材に適当に書きます。濱田流のモノ作りは実用上の要所だけ押さえれば、表面仕上げは大雑把なんですが、鍛造の時はそれがさらに酷くなります!ハッキリ言うと雑になります(笑)雑に作った鍛造の肌が好きなんです♪

日本刀の様に究極に完成されたモノの美しさは理解できますし良さも感じますが、田舎の野鍛冶が作る道具類の製作途中のごとく雑な仕上げに惚れます。野鍛冶のその雑な仕上げは、コストダウンも目的の一つですが、最終仕上げは使用者が自分の好みに合わせて仕上げて使うからです。実際、製作途中といえば製作途中ですね。だから実用道具として価格を抑えることもできるのです。

さらに、その最終仕上げをしていない道具を、どの様に仕上げて使用しているのか?それを見るとその使用者のウデや仕事に対するこだわりが見えてきます。時に言葉よりも雄弁に語ってくれますよ。現代の綺麗に大量生産される道具達では味わえない趣と世界が広がっています。

鍛造の一番の面白味はハンマーで仕上がりの形に近付けることですが、今回のように素材を作ることができるというのも大きな魅力です。というのも、削り出しの作り方では、完成形の形がそのまま素材の中に埋まる様なサイズの素材が必用です。しかし、鍛造で素材が作れるなら、コイルスプリングの様に曲がっていても問題ありませんから、まっすぐである必用さえありません。そうなると、ゴミとして捨てられていた物の中に宝物を見つけることができます。拾われたそのスクラップは鍛造によって生まれ変わり、第二の人生(?)を歩むことになります。

車のスプリングなら、今まで人や荷物を乗せて何十万キロも走り回っていたその鋼が、今度は人の手の中で活躍するのです。

ヤスリなら、削る道具としての天寿を全うした後に、切る道具として生まれ変わるのです。

ロマンを感じませんか?

本日、車のスプリングからナイフを作るべく、作業開始。

この車のスプリングは、友人からもらったワンボックスカーの板バネです。過去にも車のサスペンションスプリング(板バネやコイルスプリング)や、バッティングセンターのピッチングマシンに使用されているスプリングからナイフを作ってきました。他の鋼材も使ってきましたが、ものすごく錆びやすいというナイフとしては大きなデメリットを持っているくせに、妙に優しい切れ味に仕上がることが多く、魅力を感じるのです。火造りと呼ばれる鋼を赤めて叩いて変形させる工程でも素直じゃなく、苦労させられるのですけどね。

車の板バネですから、全長そのまま使うと長すぎるので、適度なサイズに切り出します。厚みが約1cmもあるので、完成予定のナイフよりも小さめに切り出します。

材料が切り出せたら、イメージ通りの鍛冶屋作業。炉で焼いて、叩いて変形させていきます。愛用のこの炉も自作です♪

火造り終了。元の板バネよりもずいぶん薄くなったのがわかると思います。反りも無くなり、真っすぐになっていますね。もう少し柔らかい素材なら、この火造りの工程でもっと完成形に近い形に近付けますが、スプリング鋼は硬いので、「板状の素材を作る」といった感じになりがちです。もっと腕が上がればスプリング鋼でも、この工程でほぼ完成形の形に楽にできるのではないかと夢見ています。

火造りが終わったら最初の熱処理、「焼鈍し」です。全体を真っ赤に焼いて灰の中に入れ、本日の作業は終了。続きは明日です。

刃物を研ぐには砥石が一般的です。様々な形の簡易型シャープナーもありますが、あくまでも応急処置に過ぎません。逆に、ランスキーシャープナーの様に、砥石を使いつつ研ぎ角を一定に保ったまま研げるジグもあります。


刃物を研ぐ際に最重要項目は「研ぎ角を一定に保つ」事ですから、ランスキーシャープナーは誰でも、技術がなくても刃物を上手く研げます。
ではなぜ私がランスキーシャープナーを常用していないのか?それは、面白みがないからです(笑)。毎回決まった手順で、毎回同様に正しくジグを装着し、ほぼ何も考えずに無心で手を動かす…  それはただの作業なんです。正直途中で寝てしまったことがあります!
ですから、私は基本的にオーソドックスな砥石を使って研ぐのです。毎回がチャレンジです♪

刃物の研ぎ方はベテランでも十人十色ですが、私はダイヤモンド砥石で荒研ぎ→人工(合成)砥石→天然砥石で仕上げの順番で研ぎます。最初にダイヤモンド砥石を使う理由は、研削力が高いのと、砥石の平面を修正するのがメンドクサイというズボラな理由からです!

次に人工(合成)砥石を使う理由は、30年近く前に買った砥石がちょうど使いやすかったので、ずっとそのまま使っているだけです。なかなかダメにならないので、ず〜っと使っています。死ぬまで使えるんじゃないかな?

最後に天然砥石です。天然砥石は、奥が深すぎます!正直よくわかりません(笑)インチキな商品も多いし、いい加減なコメントや売り文句も溢れています。そもそも正しく天然砥石を判断できる人がどれほどいるのでしょう?今の私には無理です。だから私の場合は、ある優秀な職人さんから言われるがまま購入したりしています(爆)
天然砥石は難しくも面白いです。人工(合成)砥石以上に刃物との相性もあります。しかし、相性の良いコンビだと綺麗に早く研げるんです。

もちろん、この組合せ以外でも全く問題ありません。細かい道具の違いよりも、先にも述べた「研ぎ角を一定に保つ」ことの方が圧倒的に重要だからです!

どれぐらい研げているか?の目安はみなさんどうやって判断していますか?僕は髭を剃って判断します。腕や足の産毛は思ったより簡単に剃れます。ですから最低でも産毛がそれる状態でないと許せません(笑)産毛チェックの次は髭チェックです。顎周辺に刃を当てます。バリが残っていると顔面が痛いです!逆に、研ぎ角が一定でなく刃が丸まっていると、痛くはありませんが髭が逃げてほとんど剃れません。
安全には気をつけて、みなさんもチャレンジしてみてください♪

ヤジリは「鏃」とも「矢尻」とも書きますが、英語では「Arrowhead」です!矢の頭ですよ!イメージが逆ですね。

そんな鏃は太古から極めて多くの種類が生まれてきました。
・鉛筆の先端のように、ただ尖っているもの
・矢印の形をした、イメージ通りのもの

この2種類は王道ですが、火を点けて飛ばすもの、笛付きなども昔はポピュラーでした。中には鏃なのに尖っていないものもありますし、鏃に銃弾を仕込むものまで作られています!
その他も数限りない形が大きな期待と共に生まれ、そしてその多くが夢見たほどの成果がなく消えていきました。
鏃は、弓矢を構成する全パーツの中で、一番多種多様で入れ替わりも激しいのではないでしょうか?
現代でさえ、ハンティング用として新しいモデルが登場し続けています!

※日本国内では(弓)矢による狩猟は禁止されています!

弓の性能がどれほど上がろうと、矢のシャフトの素材が進化しようと、それは鏃を活かすためのものに過ぎません。獲物、昔の戦いであれば敵兵でもありますが、鏃が相手に働きかけ効果が発生するのです。鏃は小さな部品ですが、本来弓の存在意義の全てが詰まっていると言っても過言ではありません。人々の生活と希望も詰まっています。戦であれば戦っている人の栄誉や、果ては一国の行く末を左右することもありました。
矢を手にとった時、小さな消耗品である鏃に込められたものを感じてみてください。

矢羽根の素材は、天然の鳥羽→プラスチック→ビニール→フィルムと変化してきました。
プラスチック製のハードベインと呼ばれるスタイルは今日ではほとんど見られなくなりましたが、他の3種類は全て今でも使われています。
それぞれの素材は、どれもメリットとデメリットがありますので、そこに目を向けても面白い違いと人の工夫の歴史が感じられるのですが、そもそも矢羽根はどの様な原理で矢の飛翔を安定させることに貢献しているのか?根本的な部分を知ってみましょう。

前回のブログで、「矢羽根は軽いブレーキをかける事が矢の安定を生む」と書きました。その効果は「Drag=ドラグ」と呼ばれるもので、直訳は引きずるという意味です。その名前がしっくりくるか否かは人それぞれでしょうが、前回紹介した、空気抵抗による軽いブレーキ効果を矢の後方に与える事で矢に安定した直進性を与えるものです。

矢を安定させるもう一つの効果は「Spin=スピン」と呼ばれるものです。コレはコマが回転している間は安定しているように、矢を回転させることで安定を得る方法です。銃弾も散弾銃以外は基本的に同じ原理で弾を回転させ安定を得ますが、回転を得る方法は矢と違います。銃の場合は銃身内にライフリングと呼ばれる螺旋状の溝が掘られてあり、銃弾がその溝に食い込みながら発射されることで 回転を受け取るのです。矢の場合は矢羽根の空気抵抗で回転を発射された後から得ます。ですから、シャフトに対して羽根を付ける角度を変えることで、矢の回転数を変化させることが可能です。

二枚の写真を比べてみると、ほとんど真っ直ぐ羽根が付いている左側に対して、右の写真では羽根の角度が強いのがわかると思います。
スピンの効果を得ようと羽根に角度を付けると、スピン効果と同時に空気抵抗が増すのでドラグ効果も高まります。

おさらいすると、綺麗な矢の飛翔には矢羽根が重要で「ドラグ」と「スピン」の効果を生むことができる。ということです。

今回は、矢を構成するパーツとその役割を紹介します。

前回のブログで矢の素材について触れましたが、それはシャフトや矢柄(ヤガラ)と呼ばれる棒状の主要部分の事です。
矢を構成するその他の基本的なパーツとしては、シャフトの先端に鏃(ヤジリ)=ポイントが付き、シャフトの後部には矢羽根(ヤバネ)=フェザーが付き、後端には弦を挟み込み位置を固定するノック=矢筈(ヤハズ)と言われる小さい二股のパーツが付きます。

当然矢は弓から発射時にエネルギーを受け飛び出すのですが、鏃と羽根が付いていなければ綺麗に飛びません(例外はあります)。
矢が綺麗に飛ぶ基本的な仕組みは、弓から受けたエネルギーを重い鏃が一番蓄えて射出されます。ただそれだけでは、矢が横を向いて飛ぶことも多く不安定なので、まっすぐに飛ぶように後部に羽根を付け空気抵抗を増やし、矢の方向性を保ちます。凧に足を付け安定させるのと似ていますね。

これが矢を綺麗に飛ばす基本メカニズムです。おさらいすると、鏃が牽引し、矢羽根が軽くブレーキをかける事で安定を得るのです。どちらが欠けてもいけません。

次回は、矢羽根の役割についてさらに踏み込んでみましょう。

前の記事「山岳会に入会するメリット・デメリット」は下記のURLからご覧いただけます。

https://souunit3.com/2020/12/09/%e5%b1%b1%e5%b2%b3%e4%bc%9a%e3%81%ab%e5%85%a5%e4%bc%9a%e3%81%99%e3%82%8b%e3%83%a1%e3%83%aa%e3%83%83%e3%83%88%e3%83%bb%e3%83%87%e3%83%a1%e3%83%aa%e3%83%83%e3%83%88/

すっかりアイスクライミングの季節になりましたね(笑) 最近、雨が降らずブログを書けないでいましたが、 前回の続きを。

どうして実力が思ったほど身に付かなかったと感じたか。それは、単に連れていってもらっていたからです。先輩方がリード(先行)し、後から自分が(フォローで)ついていく。

後からついていっているのだから、登れているように感じるかもですが、リードとフォローでは、クライミングの際のプレッシャーが全く違います。

それ以前に、例えばアルパインであなたがCLであれば、準備段階では、ギアの取捨選択、天気、ネット情報などからルートのウェブザベーション、エスケープルートの確認、登山届の作成、システムについての熟考…etc。

山行中は、ルートファインディングや天気、成員とのコミュニケーション、時間管理などなど、クライミングという”登る行為”以外にも沢山のことに、きっと気を配ることになると思います。

先輩から声をかけられ、先輩が行きたいところに、ほとんど下調べもなしについていく。先輩がカーナビの役目になってしまって、道は覚えないし、必要な準備も自分のことだけ。酷いと先輩から「これとこれと持ってきて」とイチイチパッキングの指示をされないと準備できないなんてことも…。これでは、「山の実力」は、上がりません。

決して連れていってもらうこと自体が、悪いということではないのです。ルートを知っている人に教えてもらう意味で、安全に山行をこなすため、初心者・初級者のときに初見のルートに経験者と入るのは、必要なことだと思います。

ただ、おんぶにだっこということではなくて、ある程度、自立していなくては、本当に切羽詰まった時に、どうしようもなくなってしまう。それにリードの方が絶対的に楽しいというのも理由です(笑) リードをしたいがために、全体的な山の実力をつけておく必要があると自分は思います。

なので、K山岳会にも入会しました。。。(つづく)

さて、前回の記事で挙げた山岳会に入るメリットについてですが、それぞれの項目で詳しく書きたいと思います。

・新しい出会いがある
これは単に山岳会に入ったから、会う人間の数が増えたということだけではなくて、自分の場合、ザイルパートナーを見つけることができました。これは、自分と同等レベルの人間でないとあまり意味がありません。同じくらいのレベル感の人と登ると、自然と自分で色々を考えたり、やらなくてはならなくなります。なので、実力も身に付きます。ふたりでトップアウトしたときの充実感は、先輩方に連れていってもらった山行よりも、全然グレードが低いのに、かなり強かったです。

・技術や知識を教えてもらえる
山岳会の多くは定期的な講習会を行っているはずです。雪上訓練やロープワーク講習、レスキュー訓練、アイゼントレーニングなどなど定期的に行っていますので、ある程度基本を教えてもらうことができると思います。基本的にガイド山行では、そういったことは教えてもらえないので、危険ですがひとり独学するか、安全なのは、やはり山岳会の先輩から教えてもらうになります。

・豊富な情報に触れられる
山の技術は、新しいものや古くても最近になって良しとされるもの、外国のもの、世界基準で統一されようとしているものなど、年々変化しているようです。会の中にガイドさんなどいれば今、なにが安全で正確か、そういったガイドの講習で得た、最新の情報に触れることができます。また、これは情報というのとは、少し違うかもしれませんが、山岳会だと自分が山行を計画したときに先輩方に見ていただくことができ、アドバイスをもらえて勉強になります。

・装備を貸してもらえる
自分にはどんな道具が合うのかな?お金があればいっぱい買っていっぱい試せますが、一つ一つ高い山の道具なかなかそういう訳にはいかないですよね。会のみんながもっている道具を貸し借りして、試してみることで近道できます。中にはメーカーからサポートを受けている方がいますので、譲ってもらったり、最新のものを安く購入できたりします。

・高度な山行に参加できる
会の実力者に連れていってもらうことで、難易度の高い山行の経験を積めます。自分は、海外山行に連れていってもらったのは、本当に大切な経験になりました。やはり山岳会に入っていて良かったという瞬間ですね。

・山小屋の営業や登山道整備などの活動に参加できる
会の中に山小屋経営をしている方や運営に関わる方がいればお手伝いさせてもらえます。なかなか貴重な経験になるので、興味があれば人が基本的に足りない業界なので重宝されます。歩荷などキツい側面もありますが。

簡単でしたが、次回はデメリットにも触れたいと思います。

矢が何でできているか?イメージしたことはあるでしょうか?
大昔から近代までのものすごく長い間、木や竹(笹)などの天然素材が使われてきました。その後、アルミ→カーボンと移り変わっていきます。アルミとカーボンの複合材やグラスファイバーなども使われますが、乱暴にまとめると、天然素材→アルミ→カーボンという流れです。
弓が戦場の主役だった頃の矢は全て天然素材で、主役を銃にあけ渡し、競技やハンティングの世界に移ってから近代的な素材へと変化しています。
弓が主役だった頃にそれらの近代的な素材は存在しなかったでしょうから当たり前ですが、歩みを止めずに進化し続けているのは、嬉しい限りです♪しかも、昔ながらの素材の弓や矢が今でも入手可能であることは、時代の移り変わりを体験することができるので趣があります。
日本でも、伝統的な和弓を射つことも、オリンピック競技でもあるリカーブボウを射つことも、技術の最先端であるコンパウンドボウを射つこともできます。ひと括りにすれば全て「弓」ですが、それぞれ違った面白さがあるのを楽しめますし、それぞれが生まれ活躍していた(している)時代に思いを馳せることもできます。

もう一つ、単純な素材の変化以外にも、ものすごく大きな発見がありました!
それは「アーチャーズパラドックス」と呼ばれる現象の発見で、矢は射ち出しから18mぐらいまでは、うねうねと蛇の様に蛇行しながら飛ぶんです!これを言葉で説明するのは長くなりますし、多くの人は退屈するでしょうから省き、かわりに1本の映画を紹介します。それは、「メリダとおそろしの森」です。この劇中に矢を射る瞬間のクローズアップが登場しますが、そこで丁寧に描かれています。ぜひご覧ください♪

この矢がうねうねと射出されるアーチャーズパラドックスのおかげで、矢に付いた羽は弓に当たらず綺麗に飛ぶのです。競技などで精度を求めつつ弓を射つなら、このアーチャーズパラドックスを適切に調整しなくてはいけません。弓の強さ&矢の硬さ&鏃(ヤジリ)の重さ&射手のフォームや癖が複雑に絡み合うので、それらを繊細に調整し自分にとっての正解を探り当てるのです。
本来命中率を上げたいのなら矢はウネウネしない方が良いのですが、射出時には好都合な現象ですのでパラドックスと言われます。

このアーチャーズパラドックスの探求(=スパイン調整)をめんどくさがる人もいますが、正しく調整した矢は綺麗に飛びます。自分の射った矢が何十メートルも綺麗に飛び、的確に的を射抜いた時は快感です♪
今年の5月には、弓のワークショップも予定しています。この快感を体験したい人はぜひご期待下さい!